全国の大学でブランド商品を開発

ブランド商品を全国の大学で開発することが活発になってきています。東大や京大は、研究の成果を生かして独自の食品やお酒を開発し販売しています。東大のコンセプトは「高品質のものを」、京大は「親しみやすいものを」とそれぞれの大学としての個性を打ち出すという本格的な商品開発です。

東大の赤門のそのそばに、東大コミュニケーションセンターという東大のオリジナル商品を扱うお店があります。ここが「大学ブランド」を発信する場になっています。

東大コミュニケーションセンターでは、東大秘蔵の黒麹菌を使った泡盛「御酒(うさき)」やアミノ酸の研究から生まれた「東大サプリメント」といった人気の商品が並んでいます。

京大の大学生協が運営している京大カンフォーラでは、古代エジプトのエンマー小麦を使ったビール「ホワイトナイル」や尾池総長が開発に協力したアカデミックな味がする「総長カレー」があります。

大学ブランドの商品開発は、財政上の問題ではなく、研究の成果を世の中に示し、世界の中で存在感をアピールしたい、外部の人も利用できる開かれた大学にしたいと、いった思いからだ。

東大コミュニケーションセンターは、2004年11月にオープンし、リクルートから抜擢した副理事が大学の改革の一環として進めているものです。食品以外にも古代ハスを使った香水や防臭用の光触媒シートなど、100種類以上のオリジナル商品を開発し販売するに至っています。ここまで来ますと一般の企業の商品開発より柔軟な発想で開発されるため、ひょっとすると大化けする可能性を秘めていますので、企業も目が離せなくなってきています。