中国市場が鍵を握る 資生堂

 ブランド資生堂は国内売り上げが伸び悩み、いまや中国はその命運を握る市場となっている。中国での事業の拡大と、国内事業も改革によりリストラコストが減少に転じたことから、同社は2006年度の利益成長を30%超、売り上げは2けた台の伸びを予測していた。

 しかし、3月までの最終利益は252億9000万円となり、前年度の144億円3500万円から大幅に増加した。営業利益は28.6%上昇の500億1000万円。売り上げは3.5%上昇して6945億9400万円となった。円安も追い風となったと思われる。

 中国市場に投入した新ブランド「うらら」などにより、現地通貨建で31%の売り上げ増を果たした。アジア全体での売り上げは、前年に比べ30.7%増大し、0.9%の国内売り上げ減少を相殺した。海外全体の売り上げは、14.4%の伸びを示し、北米市場などで12.4%の上昇、欧州では3.3%伸びを示した。今後も海外市場重視は変わらないと思われる。