サイバーショットやウォークマンなどのブランド力で復活したソニエリ

ソニーのブランド力と Ericsson の技術力を結合させた Sony Ericsson は2001年に合併した後、引き続く赤字により合併は失敗だったという評価を受けてきたが、2006年華麗な復活の姿を見せ始めている。

Samsung の ASP は今年第3四半期に175ドルを記録したが、Sony Ericsson は180ドル以上に急激に上昇。Samsung の ASP 下落が大きかった理由は製品の差別性が弱くなり、価格競争が展開されている時期であるため、2006年トータルで見ると Motorola および Sony Ericsson の営業利益率が Samsung を抑えたものと、レポートは見ている。

レポートは、Sony Ericsson が競争の激しい携帯電話市場で、好調となっている理由はソニーのグローバルブランド戦略にあると述べる。

Sony Ericsson は、ソニーのヒット製品を使ったケータイモデルとして、K800i といったデジタルカメラの性能をアピールした「サイバーショットケータイ」と、W900、W42S といった音楽再生を強調した「ウォークマンケータイ」を投入した。

ウォークマンケータイとサイバーショットケータイは第3四半期に各々420万台、220万台という販売数を上げ、全体出荷数量の32.3%を占めた。第4四半期にウォークマンケータイおよびサイバーショットケータイの出荷数量はそれぞれ500万台、300万台を記録し、全体出荷数量の38%を占めると予想され、第4四半期の営業利益率も14%を維持すると推定される。

このように Sony Ericsson が変身を遂げたのは、2001年から2003年第2四半期まで10四半期連続の赤字を記録した点を考えると「青天の霹靂である」とレポートは述べている。

インターネットコム - 2006年12月27日